声とともに生きる豊かな人生
50人のリカバリー体験記
自分だけにしか聞こえない声を聞く人が、不安、無力感、罪悪感、怒りなどがもたらす困難から人生を取り戻す過程を綴る。
本人は声にどう対処すればいいか。医師など専門家や周囲のサポートは。豊富な具体的事例とヒントを示す。
- 著者
- マリウス・ローム 編
- サンドラ・エッシャー 編
- ジャッキー・ディロン 編
- ディルク・コーステンス 編
- マービン・モリス 編
- 佐藤 和喜雄 監訳
- 森 直作 訳
出版年月日 2022/6/15
- 目次と執筆者
- 日本のみなさまへ ジャッキー・ディロン
- 監訳者まえがき 佐藤 和喜雄
- まえがき リカバリーのために新しい臨床的、科学的な手法をうち立てよう
ウィーン医科大学教授(精神医学、心理療法) ミカエラ・アマリン
- はじめに マリウス・ローム/マービン・モリス
- 第1章 リカバリーするために大切なこと マリウス・ローム
- 第2章 声を聞くことに病気のレッテルは有害 マリウス・ローム
- 第3章 何が声を引き起こすのか? マリウス・ローム
- 第4章 声を受け入れリカバリーへの道を開く サンドラ・エッシャー
- 第5章 声の意味を理解する―声と人生の出来事との関係 サンドラ・エッシャー
- 第6章 人生の問題と声との間に潜む感情をひもとく マリウス・ローム
- 第7章 声を聞く人たちのグループ マリウス・ローム
- 第8章 声を聞くことへの心理療法 マリウス・ローム
- 第9章 投薬 マリウス・ローム
幻聴の世界 ―ヒアリング・ヴォイシズ
幻聴/ヒアリング・ヴォイシズを多角的にとらえる
いつのころだろうか、病気が治るものと思われてきたのは……
いつのころだろうか、病気になったら病院に行くようになったのは……
いつのころだろうか、空耳が幻聴と言われるようになったのは……
いつのころだろうか、幻聴が病気だと言われるようになったのは……
神の声の啓示によって、宗教を興した開祖の話も耳にします。人口の 4%の人が幻聴を聴いたことがあるといういくつかの調査報告があります。 誰の声かもしれない人の声に日常的に悩まされている人もいます。そうし
た「声」は、精神医学の対象となり、「幻聴」といった 精神疾患のひとつの 症状とされ、「声」をなくすためのさまざまな治療が行われています。本当に幻聴は疾患の症状なのでしょうか?空耳と言われていた、
「声」は空の彼方に消え去ったのでしょうか……。
- 目次と執筆者
- 序 章 ようこそ「声」の世界に:藤本豊・石澤健・吉田昭久
- 第1章 幻聴ってどんなもの?:藤本豊
- 第2章 幻聴の脳科学:木田次朗・朝田隆
- 第3章 幻聴と認知行動療法序:原田誠一
- 第4章 幻聴・ナラティブアプローチ:宮脇稔
- 第5章 インタヴォイスの活動:松王強
- 第6章 精神医学と幻聴:生田福郎
- 第7章 幻聴への新しいアプローチ:佐藤和喜雄
- 附 章 回復は孤立のなかでは起こらない:ロン・コールマン
編集:日本臨床心理学会:1,470円
地域臨床心理学
精神科臨床・地域での生活支援の展開
「地域移行」が進む中、地域で実践されている「臨床心理学的支援」を学ぶ一冊。
地域で生活する精神障害者に対してどのような心理学的支援方法が可能か、基礎心理学を臨床の場でどのように応用するか、 医療・保健・福祉施設での心理職の仕事内容等、様々な実例を交えて考える。
- 目次と執筆者
- 序 章 地域臨床心理学入門:藤本豊
- 第1章 地域のなかでの心理学:藤本豊
- 第2章 精神科病院での臨床心理:森由美子
- 第3章 地域生活支援センターでの臨床心理:高島真澄
- 第4章 精神科居住系施設での臨床心理:宮脇稔
- 第5章 デイケアでの臨床心理:栗原毅
- 第6章 精神科クリニックでの臨床心理:上田将史
- 第7章 保健所での臨床心理:小谷野博
- 第8章 作業所での臨床心理:佐藤和喜雄
- 第9章 家族支援と臨床心理:藤本 豊
編集:日本臨床心理学会:2,730 円(税込)